ペットを飼うということ


f:id:jb-nana:20190703235631j:image
15年一緒に暮らしたねこが、2週間ほど前に腎臓病と甲状腺の癌の併発が発覚して共に闘病生活をおくっている。といっても彼はずいぶん前から身体のあちこちが痛く辛い日々をおくっていたのだろう。

思い返せば病気のサインは沢山あったはずなのに、気付かず末期になった今高額な入院治療もさせてやれず、どうしようもなく側にいるだけの自分に腹が立ったりただ悲しかったりして泣いている。無力。

 

こんな状況になって「ペットを飼うとは」ということについてぐるぐるぐるぐる考えてしまう。

 

東京に出てきてすぐ、ひとりの生活が物足りなくねこを飼い始めた。漠然と「飼うという選択をしたからにはいのちが終わる時まで面倒をみなくては!」と意気込み、周りで生活スタイルが変わったからと安易にペットを手放す人たちを軽蔑したりしていた。

そして今、命が終わろうとしている。

一体私は彼に何をしてあげられたのだろうか。

餌と水は切らすことなく与えていた。

一般的な猫愛好家に比べるとねことはドライな関係だった。

7-8年前までは寝るときも一緒に過ごしていたけど、今の夫と同棲し始めてからは潔癖な彼の意向で抱っこする時間も少なくなった。

私に子どもが生まれてからはもう殆ど抱っこをした記憶もなく、ただ同居人といった間柄だった。

一体彼は幸せだったのだろうか?

そんな事ばかり考えて日に日に痩せていく、ご飯も口にしなくなる、血尿が濃くなっていく、彼に嫌がる薬を飲ませ、背中に針を刺し点滴が規定量終わるとホッとする。

そんな事しかできない。

どのタイミングで亡くなったとしても、私は後悔と共に見送ることになるんだろう。

そんな事考えながらも、目の前のことをやっていくしかない。