ねこの居なくなった部屋

今日は昨日亡くなったねこの火葬だった。

ペットと言えど、自分で手配するのは初めてだったので緊張した。

約束時間より早目に到着したペット葬儀屋の中年男性は、話す事にやや障がいがあるのか聴き取りづらかったが、お別れの会を一生懸命執り行ってくれた。

私は青い花を、エスさんは写真を納棺して最後の別れをした。

1時間ほどでアツアツの骨壷になって戻ってきた。

確かめてみたい気持ちになり、骨壷の蓋を開けて中を覗いてみると、小さな頭蓋骨と細い骨がたくさん入っていた。あの小柄なねこそのものだった。

温かいうちにそれらを見られたことで納得できたのか、それからの私は穏やかだった。

こどもが帰宅するまでに猫に関するもの、移動バッグ、敷物、タオル、冬場のヒーター、トイレ、餌、点滴、注射器、全てのものをごみ袋に入れごみ置き場まで持っていった。

念入りに掃除機をかけた。

やけに清潔感の出た部屋になんとも言えない気持ちになった。

保育園から帰ってきた3歳のこどもは、ねこが亡くなったことに対してまだ、理解できていないようだった。